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“思った以上のご支援が集まり、本当に挑戦して良かったと思います。”

特定非営利活動法人 JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)

寄付管理担当

大嶋 愛

イラク小児がん支援・シリア難民支援・福島基金(福島の子どもたちを放射能から守る活動を行う団体へ助成)を行っている国際協力NGO、JIM-NETの大嶋さんにお話を伺いました。

公開日: 2021年 3月 22日最終更新日: 2022年 10月 26日

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仕上がり後のインタビュー

寄付チラシをつくるにあたって、どんなことを期待されましたか?

これまで、自分たちでチラシを作ってきましたが、詰め込みたいことがたくさんありすぎて、情報過多になってしまっているのを感じていました。
初めて外部に発注し、プロにデザインをお願いできるだけでなく、ファンドレイザーの伴走支援もあり、私たち自身のアピールポイントを知る特別な機会にしたいと思っていました。

寄付チラシの制作過程はいかがでしたでしょうか?

『共に作り上げる』という姿勢が、キフフさんの大きなポイントだと感じました。私たちの活動や寄付者の情報、希望について耳を傾けてくださり、その上で知識や方法、他団体の動きなどを伝授いただき、とても心強かったです。また、いつも事務局主導のチラシになりがちですが、現地のスタッフが大事にしていることなども知り、現場とも一緒に考えることが大切なのだと改めて感じるきっかけになりました。

チラシの仕上がりはいかがでしょうか?

「こんなに文字が少なくてもちゃんと伝わるんだ。すごい!」と事務局全員で感心しました。私たちが大事にしているイラク・シリアの子どもたちの絵を生かしてくださりつつ、寄付の必要性を訴えるもので、プロにデザインをお願いして本当に良かったと感謝しております。メッセージ性のあるチラシを作るための重要な過程を学ぶことができました。

刷り上がった寄付チラシをどのように活用していく予定ですか?

ご寄付いただいた方にチョコレートをお返しにお贈りする「チョコ募金」では、一度だけで終わってしまう“一見さん”も多く、どうにかその人たちをつなぎ留めたいと思ってきましたが、なかなか実行に移せずにいました。今回3,000通の発送をヤル気になれたのもキフフさんのおかげです。
返礼品がないのにどれだけ反応があるか未知数でしたが、思った以上のご支援が集まり、本当に挑戦して良かったと思います。

その後どうでした?効果レポート

大嶋さん、その後チラシの反響はいかがでしたでしょうか?

2021年2月に3,000通発送しました。会報誌のタイミング以外で発送を行ったのは初めてでしたが、298件のご寄付をいただきました。クレジットカード決済のご寄付も合わせると総額は1,774,000円になりました。

それはよかったです!初めて寄付DMをやってみてどうでしたか?

今回の結果を受けて、広報費用をかけなければ反応も得られないということがよくわかり、事務局内でも広報費の使い方について今後変えていかなければいけない、と改めて話しあうようになりました。
また、事務局主導のチラシになりがちですが、何が必要なのか、現地スタッフの声を聴くことから今回は始まりました。そのおかげで、現場の声をまず聴こうという意識が芽生えました。

おお、現地スタッフさんとのコミュニケーション促進にもなったんですね。

はい。今回のチラシを制作する過程で、駐在員に様々な聞き取りを行いました。活動についてわかっているつもりでいましたが、現地スタッフが想像以上に主体的に動いており、どのように支援する患者を選んでいるのか、支援決定の際に注意していることは何か、ということも知るきっかけにもつながりました。逆に私たちが寄付を集めるために日々活動していることも伝わり、お互いの動きを知る有意義な時間となりました。

他に、団体として得るものはありましたでしょうか?

今回のチラシの発送のタイミングはチョコ募金の受付終了後に、申込がなかった方へお送りしました。皆さん「チョコはなくなっちゃったの?でも寄付だけでもしたいから送るわね」という温かいメッセージをくださいました。
これまではチョコレート(返礼品)がないのに、寄付を呼び掛けても反応してくれないのでは?という思いがあり、冬募金に挑戦してきませんでした。
しかしそれは思い込みで、何事も挑戦してみなければわからず、私たちが感じている以上に寄付者さんたちは「何か役に立てることをしたい」と思ってくださっているのだとわかりました。

それは嬉しいですね。発送先の検討はどのようにされたのですか?

まず、寄付者の分析から始め、改めてしっかりと自団体の支援者について把握することができました。発送先をチョコ募金参加者にサポーター協力依頼をするのか、不参加者に寄付の依頼をするのか悩みましたが、伴走支援をいただいた鎌倉さんのアドバイスを伺いながら決定しました。
また、寄付が来た際のリターン率を計算しやすくするため、先に発送リストを作る際に名簿をカテゴライズしておくことも学びました。集計時に寄付結果を検証する際にとても役に立ちました。

最後に一言、お願いします。

イラクの小児がんの治療は長期戦であり、そこをうまく訴えるため、一緒に真剣に考えていただけたことが何より嬉しかったです。
ファンドレイジングの研修で学んだつもりでしたが、ABテストや、寄付者データの分析・カテゴライズなど、やはりご指導いただきながら実践することで、ようやくわかったことがたくさんありました。

チラシの反響含めていろいろ教えていただき、ありがとうございました。

制作担当者より

メッセージの細部にも、数字の扱いにもこだわったチラシです。

ファンドレイザー鎌倉さんの力を借りながら、メッセージの細部にもこだわって、印象的な数字とともにわかりやすく寄付の必要性を伝えるチラシを制作しました。JIM-NETさんの宝物と言える子どもたちの絵を存分に使いながら、世界観を大切にしたデザインを心がけました。オモテ面の右下にあるJIM-NETハウスからしゃぼん玉が飛んでいく様子を表現しています。(デザイナー:林田)

伴走支援担当者より

JIM-NETさんにとって、初めてのDMを通じた寄付のお願いに伴走ができてよかったです。

いままでご縁がある方一人ひとりを想像しながら、どのような言葉にすると伝わるか、支援をしようと背中を押す情報は何か、文字の大きさをどうするか、どの写真を使うか、海外のスタッフとどのように意識を合わせるか―そのプロセスを大切に進めていきました。JIM-NETさんにとって、初めてのDMを通じた寄付のお願いに伴走ができてよかったです。DMに限らずこれからも、届く人を思い浮かべながら、ファンドレイジングのデザインをしていただけると幸いです。(鎌倉幸子|かまくらさちこ株式会社

特定非営利活動法人 JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)

JIM-NETはイラク小児がん支援・シリア難民支援・福島基金(福島の子どもたちを放射能から守る活動を行う団体へ助成)を行う国際協力NGOです。
1991年湾岸戦争、2003年のイラク戦争で使用された劣化ウラン弾や大気汚染に起因にすると言われる小児がん患者増加を受け、がんの子どもたちを支援するために設立されました。戦争の爪痕は未だに消えることなく、医療・保健分野におけるサービスの劣化は改善されず、慢性的な医薬品不足や医師不足も深刻です。
またイスラム過激派組織IS(イスラム国)の出現やシリアからの大量の難民の流入も医療現場や医療制度に大きな影響を与え、とりわけがんの子どもたちは大きな組織からの援助もなく、安心して治療を受けることさえも脅かされ続けています。
①効率よく、②専門性をもち、③継続的に支援を行うとともに、 イラクおよび周辺国の人々が平和で安心できる社会作りに尽力し、国内外を問わず放射能汚染から人々を保護するために必要な活動を行っています。

担当範囲・担当者

  • 伴走支援鎌倉幸子(かまくらさちこ株式会社)

  • 進行管理・構成林田全弘

  • デザイン林田全弘

制作期間

  • 4ヶ月

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