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寄付チラシの基礎知識

2020.5.06

【寄付チラシチェックポイント3】他者の声を掲載していますか?


どうすれば、「寄付しようかな」と思ってもらえるチラシをつくれるか。
読み手が寄付してみたくなる、その最後の一歩を促すチラシをつくる上で、押さえておきたいポイントをご説明していきます。

今回ご説明するのは、
「他者の声を掲載していますか?」
です。

 

●他者の声は、大きな影響力を持つ

マーケティングの神様と言われるフィリップ コトラーと、アラン・R.アンドリーセンの「非営利組織のマーケティング戦略」によると、
「他者」の存在は、行動を決定する時の主な要因のひとつとされています。

 

●他者の声を掲載して、顔の見えるチラシに

健康食品のCMで、学習塾のチラシで、あるいはamazonや食べログで、
必ずと言っていいほど、「他者の声」が使われています。

寄付チラシに掲載するものとしては例えば、
・受益者(寄付の恩恵を受ける人)の声
・NPOの代表や理事、スタッフの声
・既存の寄付者や賛同者、協力者の声
・その分野で有名な方の声
・読み手にとって影響力がある人の声
といったものが挙げられます。

他者の声をただ単に掲載するだけでなく、
・顔写真も載せる
・顔写真が難しければ、人物イラストを載せる
・属性プロフィール(年代、性別)を載せる
という工夫をすることによって、よりリアリティが増すだけでなく人肌を感じさせる、さらに言えば顔の見えるチラシになります。

 

●くるみー来未さんの寄付チラシ事例

神奈川県川崎市を中心に、自閉症や知的障がいなどの障がいのある人と家族の支援活動をされる団体さんです。

特例認定NPO法人 くるみー来未 http://kuruminaoto.org

 

ウラ面に、代表の方の声だけでなく、川崎市で居場所支援や障害児支援という分野で有名な方から「私もこの活動を応援しています。」と題したメッセージを2人分掲載されています。

 

●青空保育たけの子さんの寄付チラシ事例

野外保育をテーマに活動をされている団体さんです。
福島県で団体を立ち上げたものの、原発の事故がありまして、福島から山形に毎日バスで片道50キロ送迎をしてされています。

NPO法人青空保育たけの子 https://www.takenoko-aozora.org

ウラ面では代表の方の声、もちろん顔写真入りで掲載されています。
後は、団体の顧問をされている識者の方、大学の先生から、いかにその子どもにとって野外で遊ぶ青空保育たけの子さんの活動が貴重な経験になるか、語っていただいています。

また、お子さんを預けている保護者さんの声を2名分掲載しています。
「ここなら泥んこで遊ばせられる、それだけを心の支えに帰郷しました」と、非常に心温まる声を実際に載せています。
これはつまり、受益者です。
寄付することによって恩恵を受ける方の声を掲載することで、例えば自分の1,000円・2,000円が誰の笑顔に役立っているのかが、リアリティをもって感じられる、そんなチラシになっています。

 

●まとめ

他者の声は、商業チラシでは定番といってもいいぐらい、行動に大きな影響力を持つコンテンツです。
顔写真や人物イラストを載せるなどの工夫で、人肌感じる、血の通ったチラシにすることができます。