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寄付チラシの基礎知識

2020.5.17

【無料テンプレート】寄付チラシづくりの準備に使えるワークシート


「寄付チラシをつくりたいけれども、何から手を付けていいかわからない…」
という方のために役立つワークシートをご用意しました。

無料ダウンロードすることができますので、頭の整理や団体内での検討材料としてアレンジしてご活用ください。

寄付チラシづくりの準備に使えるワークシート無料ダウンロード
https://kifufu.net/document/

 

●何を載せるか、は一番最後

「どんな寄付チラシにしようか」と考えたとき、はじめに「何を載せようか」と掲載内容から考え始めていませんか?

内容を先に考えるのは楽しいのですが、実はイバラの道の入口なんです。

チラシは、どこで誰にどのように使うかが決まらないと、
何をどこまで載せたらいいか決められません。

最初に「何を載せようか」から考え始めてしまうと、
本当にその内容が最適なものなのか、判断が難しくなったり、
取捨選択がしづらくなります。

チラシづくりに向き合いっぱなしになると、どうしても「あれ、これはどこで誰に配るんだっけ」と忘れてしまいます。

心理学の世界では「トンネリング」というそうですが、トンネルに入ると周りの景色が見えなくなってしまう現象ですね。

こんなふうに熱中したときの、コンパスや灯台のような存在になります。

どんな場面で、誰に、そしてどのように使うのか?
この3点を、チラシをつくる前に明文化しておくことが大事です。

手配りなのか?
郵送なのか?
活動を知っている人に配るのか?
全く活動のことを知らない人に配るのか?

それによって、チラシの内容は、全然変わってきます。
どんな前提で、どこから文章を載せていくか、といった文量も変わってきます。

 

●整理するにも順番が大事

整理のコツは、

①そもそも
②どんな点を
③どんな人に?
④どんな方法で?
そして最後に、
⑤どんな内容を?

の順番で、紙に書くことです。
(NPO広報の第一人者、吉田知津子さんの「5つのDon!」を参考にしています)

一見遠回りに見えるかもしれませんが、この整理をしておくと、
団体内部での検討もスムーズになり、読み手に伝わりやすい寄付チラシがつくれるようになります。

 

●ワークシートの説明:①そもそも

もし、寄付が集まったらどんな未来が待っていますか?
短期→中期→長期の順番で、考えてみてください。

ひとまず、ワークシートでは
短期は1年以内、中期は3年後、長期は10年後としていますが、
適宜変えていただいても大丈夫です。

子ども食堂を例に、文章を入れてみるとこんな感じです。

 

 

何ごとも本質が大事、ということで、「そもそも」を忘れないように
メモ書き程度でも構いませんので、明文化しておくと芯がブレない広報物がつくれます。

 

●ワークシートの説明:②どんな点を

今回のチラシでは、何を主目的にして寄付を募集しますか?

例えば、
・タンザニアの病院建設
・自閉症の子も、のびのびと過ごせる居場所の改修工事
・こども食堂の継続的な開催
・子どもが安心して育つ場「フリースクール」の応援
など

どんな切り口が、
社会に求められているのか、
団体内で大事だと感じているのか、
より深い共感を生み出すことができるか、
あるいは、より多くの方に共感してもらえるのか、

あれも、これも、ではなく、なにか共通するひとつの軸を言葉にできると
読み手にもわかりやすく、つくる際にも一本筋が通った広報物がつくれます。

 

●ワークシートの説明:③どんな人に?

②の「どんな点を」で挙げた主目的に共感してくれる、
あるいは
応援してくれそうな人はどんな人でしょうか?

あなたの団体や活動のことを知っている人ですか?
それとも、あなたの団体や活動のことを知らない人ですか?

すでに知っている方(既存)と
まだ関係を持っていない方(新規)、
両方の視点で、チラシを渡す相手を想像していきます。

すでに知っている方(既存)で言うと例えば、
・過去の寄付者
・イベントの参加者
・資料請求した方
・お問い合せをくれた方
・名刺交換をした方
など

まだ関係を持っていない方(新規)で言うと例えば、
・はじめて団体のことを知る人
・このテーマに関心のある方(例えば、具体的に?)
・このテーマに心を痛めている方(例えば、具体的に?)
・このテーマに関心のある方が集まるイベント
・このテーマに関心のある方が集まるコミュニティ
など

どういった方なら応援してくれそうか、箇条書きで書いてみてください。

 

●ワークシートの説明:④どんな方法で?

どんな人にチラシをお渡しするかを考えた後に、
使用シチュエーションを想像して、相手の輪郭をはっきりさせていきます。

効果のある配布先の傾向としては、
やはり、すでに知っている方に直接お渡しする方法が寄付の効果が出やすく、
まだ関係を持っていない方に対して、間接的にお渡しする方法は効果が出にくいです。

 

●ワークシートの説明:⑤どんな内容を?

①〜④を踏まえた上で、何を掲載するか決めていきます。

ひとまず入れたいものをリストアップして、
後から取捨選択していく形でOKです。

 

●まとめ

以上、寄付チラシづくりの準備に使えるワークシートのご説明でした。
どうしても、チラシづくりに集中すると「あれ、これはどこで誰に配るんだっけ」と忘れてしまいます。
そんな時に、コンパスや灯台のような存在になってくれるのが、このシートです。

ワークシートをいちいち印刷しなくても、A4用紙に手書きで、箇条書きするだけでも十分です。
頭の整理や団体内での検討材料としてアレンジしてご活用ください。