寄付チラシの基礎知識
何をどのように配置するか手で考える「発想のコツ」
「すぐにパソコンで仕上げたい!」という気持ちをちょっと抑えて、
紙と鉛筆(ボールペンでも可)を使って、手で考えてみませんか?
デザイナーは、いきなりパソコンでチラシをつくる、ということはしません。
あくまで、パソコンは仕上げ用の道具。
パソコン作業の前に「手書きラフ」という簡単な設計図を書いていきます。
「ラフ」というのは、ラフな格好といった言い回しで使われる言葉で、
粗い、大雑把な、という意味です。
この記事では、寄付チラシだけでなく、リーフレット、Web、会報誌など他の広報物にも活用できる手書きラフの作り方をご紹介します。
ポイントは、雑に書く、いくつも書くこと
まず、雑に書く、というポイント。
こんな風に、かろうじて自分が読める程度の雑さで大丈夫です。
2つめのポイントは、いくつも書くこと。
A4用紙に「ああでもない、こうでもない」といくつも書いていきます。
裏紙でも大丈夫です。
ひとつのラフを一所懸命つくりこまず、「違うな」と思ったらどんどん次のラフを書いていく方がドツボにはまらずオススメです。
消しゴムも使わないくらいの勢いでどんどん数を書いていきましょう。
雑にいくつも書くことで、アイデアが湧いてきますし、
パソコンの前で「ああでもない、こうでもない」と考えながら作業するよりも、時間短縮になります。
まずは小さくたくさん書き出す、サムネイルラフを作ります。
「あ、これがいいかな」というラフが生まれたら、
原寸サイズで確かなイメージを書き出していきます。
文字や写真は簡略化して書いていきます
あくまで「ラフ」なので、粗く、雑に書いていきます。
文字はこんな感じで、◯とかZとかで省略してしまいます。
写真の場合は、四角にシルエットを書いたり、
それでも面倒な場合は、四角にバッテンで大丈夫です。
とにかく時間をかけず、パパッといくつも手書きラフをつくっていきます。
どんどん手を動かしていくと、ふとアイデアが閃きます。
手書きラフの練習
それでは実際に練習をしてみましょう。
お手元に、紙と鉛筆をご用意ください。
チラシの裏でも、ボールペンでも大丈夫です。
時系列は逆ですが、左側のデザインを手書きラフに戻すと、どうなりますでしょうか?
実際に横長の枠を書いて、手書きラフをつくってみてください。
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手書きラフに戻すと、こんな感じになります。雑ですね〜
さて、次は実際の寄付チラシを題材に、手書きラフをつくってみましょう。
実際に縦長の枠を書いて、手書きラフをつくってみてください。
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手書きラフに戻すと、こんな感じになります。雑ですね〜
ここに何を入れたいか、枠の外にメモを入れておくと、あとで見返した時に「あれ、ここに何を入れるんだっけ」と忘れても安心です。
長野県を拠点に聴覚障がいのあるお子さんをサポートする活動をされている長野サマライズ・センターさんの寄付チラシを題材として使用させていただきました。ありがとうございます。
https://www.nagasama.net
まとめ
いきなりパソコンで寄付チラシをつくり始めてしまいがちですが、それができるのはプロ中のプロの領域です。
あくまで、パソコンは仕上げ用の道具。
試しに、「手書きラフ」という簡単な設計図を書いてみてください。