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寄付チラシの基礎知識

2020.5.03

「寄付の妨げとなる要因は?」9,000人に聞いてみた(内閣府が)


「寄付しようかな」という最後の一歩を促すチラシをつくる上で、押さえておきたい視点をご説明していきます。

「どうすれば寄付してもらえるか?」
から考え始めると、ちょっと思いつかないかもしれません。こういうときは、逆の発想をしてみます。

「なぜ寄付をしてもらえないのか?」
という、寄付を阻害する壁から発想することで、寄付しやすいチラシを導き出していきます。

そんなときに役立つのが、内閣府の調査です。
3年に一度、内閣府が【市民の社会貢献に関する実態調査】というものをやっています。

 

内閣府【市民の社会貢献に関する実態調査】

全国に居住する満20歳から69歳までの男女9,000人に調査をしたものです。

https://www.npo-homepage.go.jp/toukei/shiminkouken-chousa

いくつか質問がありますが、その中で今回取り上げていきたいのは、「あなたが寄付をするにあたり妨げとなることはありますか?」と言う質問です。
複数選択は大丈夫という事ですけれども、こんな結果が出てきました。

 

1位は、経済的な余裕がない

1位から5位までご紹介していきます。1位は「経済的な余裕がない」でした。

当然ですよね。借金をしてまでというか、生活苦しいのに寄付は無理やりしなくてもいいと思います。要は寄付が出来ない理由ですよね。

では、2位から5位まで、どんな理由が入ると思いますか?
せっかくですので、ちょっと考えてみてください。

 

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5位は、手続きに関して

5位は、「寄付の手続きがわかりにくい」なんだそうです。

どうやって寄付したらいいんだろう、お金を持って行ったらいいんだろうか?送ったらいいのか?その辺りの手続きがわかりにくいというのが5位に入っていました。

 

4位は、十分な情報が無い

次に4位。「寄付を行いたいが、十分な情報が無い」ということでした。

寄付をする上で、判断の基準となる情報が手元に無い、あるいは、他の活動との違いがよくわからない、といった部分に要因がありそうです。

 

3位と2位は、かなり厳しい視点が

「あなたが寄付をするにあたり妨げとなることはありますか?」と言う質問に対して、3位は「寄付をしても実際に役に立っているとは思えない」。
これはかなり厳しめのご意見ですよね。

自分の1,000円・2,000円が、本当に誰の役に立っているのか?というのが実感出来ない、そういったモヤモヤがあるのかもしれません。

そして2位は…
「寄付先の団体等に不信感があり信頼度に欠ける」と、これもまた厳しめの声ですね。

本当にこのお金を大事に扱ってくれるんだろうか?とか、働いている人達はちゃんとしている人達なんだろうか?とか、この団体は怪しくないか?とか、その辺りについて安心できる材料がないと、難しいんですね。

 

寄付チラシに求められていることは?

「寄付しようか、しないか」「やっぱりやめよう」と、そういう妨げとなるその要因として上位にあがってきたものをご紹介してきました。

あくまで、いち調査ではありますが、この内閣府の調査をうけて寄付チラシに何が求められているか?を3つにまとめてみました。

1つめは信頼されるような内容を伝えるということです。
自分たちの団体がちゃんとした団体であるというのを、寄付チラシの中に盛り込む必要があります。
例えば、
・協力団体や協力企業のロゴを掲載する
・社会的な肩書を持つ方の応援メッセージを掲載する
・受賞歴やテレビ新聞などのメディア掲載実績を掲載する
という具合です。

そして2つ目は、寄付が役に立った、あるいは、役立っていることを伝えていく、という点です。
例えば、
・過去の活動実績を数字とともに掲載する
・受益者(寄付によって恩恵を受けた人)の声を掲載する
・過去の課題解決ストーリーをビフォア・アフターで伝える
という具合です。

最後に、3つ目は寄付をしやすいしくみづくり。
「ちょっと、めんどくさいなぁ」と思ってもらわないように。「寄付というのは簡単に出来るんですよ」と、いかにハードルを低く見せるか。
心が熱くなった時に、すぐに次のアクションに結びつけるような、仕掛けというのが、チラシに求められます。

例えば、
・郵便振込書(郵便局ATMで使える振込書)を付ける
・料金受取人払郵便(切手を貼らずに投函できるはがき)を付ける
・携帯で寄付できるサイトにQRコードで誘導する
という具合です。

 

まとめ

内閣府の調査を踏まえて、ご自身の寄付チラシを以下の3つの視点で見直してみてはいかがでしょうか。
・信頼されるような内容が掲載されていますか?
・寄付が集まったら、どんないいことが起こる(起こった)のか、書いていますか?
・チラシを見てすぐに寄付ができる工夫は盛り込まれていますか?

 

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