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お知らせ

2024.3.04

キフフDIYプログラムでどのくらいCanvaが使えるようになる?寄付は集まった?/成果報告会レポート「第1期 キフフDIYプログラム」


株式会社ガハハでは「志あるお金を、すみずみに」をスローガンに、NPO団体がデザインツールCanvaを使いこなすための「キフフDIYプログラム」を実施しています。

今回は、2023年9月から始まった第1期のプログラムの最終回となる5回目、参加した3団体による成果報告会でした。それぞれの団体は、どのくらいCanvaが使えるようになり、どんな成果を得ることができたのでしょうか。

しぶたねさん:郵便振込票付寄付チラシ+αの完成と、スタッフのスキルアップ

トップバッターは、病気のある子どものきょうだいのための団体「しぶたね」さん。

●目的
設立20周年の節目に企業会員を募るチラシをつくりたい&制作が苦手なスタッフが、少しでもデザインツールを使えるようになりたい

●予定していた制作物
郵便振込票つき寄付チラシ

●制作過程での個別相談会の様子
https://kifufu.net/news/2023/11/02/1268/

寄付目標は、企業10社、マンスリーサポーター15名と、ストレッチ目標を掲げたしぶたねさん。
今回のプログラムを受けて、Canvaで寄付チラシを制作しただけではなく、寄付を募集していることを伝えるSNSでのアイキャッチ画像や、チラシを配布するイベント出店の際の「募金箱はこちら」のポスターもCanvaで制作し、視認性がよいものができたそうです。さらに「最近デザイナー入れたの?」と聞かれることもあったそう!うれしいですね~。

しぶたねさんの発表の様子

▲完成した寄付チラシ。振込後に戻ってくる振込票の余白部分は、しおりなどにも使えそうです。

また、しぶたねさんは全国各地で講演があり、パソコンに向かって集中して作業をする時間がなかなか取れないのですが「このプログラムの期間中に他団体とのコラボキャンペーンもあったのですが、車での移動中にCanvaを使ってスマホでSNSのアイキャッチ画像も作れました!」とCanvaを使う制作過程でのメリットも教えていただきました。

そして企業会員募集チラシだけでなく、これまでお世話になった方向けに20周年のご報告とお礼をお伝えしつつ、マンスリー会員をご案内するレターもCanvaで作ったのだそう。

そして成果は…「マンスリーの会員のお手紙ができた!」とSNSでつぶやいたところ、マンスリーの寄付や大口寄付を2件もいただいたそうです!(おめでとうございます!)
寄付チラシ経由とはいえないかもしれませんが、「寄付が必要ですと、発信することが大切なんだなと思いました」とのことでした。

なお、これまでデザインや制作が苦手でMicrosoft Power Pointすら敬遠するほどだったスタッフさんも、今回のプログラムを受けてCanvaを使う楽しみに目覚めたそう。外部スタッフさんに動画を作っていただく際もCanvaを駆使してコンテを作り、構想をうまく説明できたことで、いいものができました!と嬉しそうにご報告くださいました。

●プログラムを受けてCanvaで制作したもの
郵便振込票つき寄付チラシ、マンスリー会員募集のお手紙、SNS画像、出店時のポスター、動画制作依頼時のコンテなど

●成果
大口寄付2件、マンスリー会員1件

しぶたねのお二人からは、「DIYなので、自分で作れたのが嬉しいですし、改良していけるのがいいです。このプログラムをきっかけに、スタッフ間で話す機会が増えたのもよかったし、PHD協会さんや盛岡ユースセンターさんに出会えたことも嬉しかった!」
「自分で作る楽しさも教えてもらえたし、実践的だったし、やりたいことについて他団体さんの事例もたくさん教えてもらえてとても助かりました。“楽しさ”を教えてもらいました!」
とありがたいお言葉をいただきました。

しぶたねさんの発表の様子

 

PHD協会さん最終発表:チラシだけではなく、会報までCanvaで制作!

兵庫県神戸で活動する、設立43年目の老舗国際協力団体「PHD協会」さんは公的サポートを得られない外国の方の居住支援事業の認知を高めたいとお考えでした。

●目的
居住支援事業の認知を高めたい&習得に時間のかかるデザインツールへの依存からの脱却

●予定していた制作物
郵便振込票つき寄付チラシ

●制作過程での個別相談会の様子
https://kifufu.net/news/2023/11/01/1259/

プログラムの当初は12月の会報に同封することや、講演会などでの手渡しを想定されていましたが、チラシの企画やデザインを進める中で「12月だと、他の寄付や会費をいただくことの妨げにならないだろうか?」「郵便振込票付寄付チラシにしようと思っていたけれど、もっとしっかり居住支援事業の紹介をしたいし、マンスリーサポーターへもご案内したい」と思いなおし、配布タイミングと制作物の変更を決断されました!

大幅な変更であっても、追加費用なく自分たちでできちゃうのがCanvaのいいところですよね。

企画やデザインのブラッシュアップも経て、ずいぶんすっきりした印象のマンスリー会員募集チラシができあがりました。

▲当初想定していた「郵便振込票付寄付チラシ」をやめ、事業紹介+マンスリー会員のご案内に。

年末の通常の寄付の訴求を優先するため、このチラシを12月の会報に同封するのはやめて、3月に延期。目標は、2024年5月までに60名の方にマンスリーサポーターになっていただくこと(=月6万円)を掲げています。

本格的な配布はまだ先ですが、研修旅行やロータリークラブでの会合で出会った方、事務所に来られる方などにお渡しすることで、少しずつ寄付者が増えているそうです。拍手!

そして近々、Facebook広告を使ってCanvaで作ったアイキャッチ画像を配信しようと計画されているのだそう。広告のリーチ数の見込みについても、惜しみない共有をいただき、参加者の皆さんは感心して聞いておられました。

その他にも、「外部での事業計画発表会で、“あと1時間しかない!”というときにも、Canvaのプレゼンテンプレートに助けられて資料作りが間に合った」「大学生スタッフにCanvaの存在を教えてもらって申し込みましたが、いまは大学生さんから、“これはどうしたら?”と聞かれて教えてあげられるようになりました」などと、様々なシーンでCanvaを使いこなせている様子が伝わってきました。なんと、これまでAdobe InDesignで作っていた会報も、Canvaで作るようになったんだそうですよ。

▲16ページある会報もCanvaで制作。「入稿がびっくりするくらい簡単だった。でもまだまだブラッシュアップしたい」とのこと。すばらしいですね!

●プログラムを受けてCanvaで制作したもの
事業紹介&マンスリー会員募集チラシ、各種プレゼン資料、会報、Facebook広告用画像など

●成果
手渡しで6名会員が増えた

PHD協会の井上さんからは「日々Canvaに助けられています! Canvaにしたことで、デザインが楽しくなっちゃいました。他団体の事例の参考資料もたくさん送ってもらってありがたかったです。団体の中で広報担当は一人なので心細いときとかもあったりするんですが、しぶたねさんも、盛岡ユースセンターさんもがんばって制作されているってわかって、横のつながりができてうれしく思いました。このプロジェクト参加してよかったなと思います!」とうれしいコメントをいただきました。

盛岡ユースセンターさん最終発表:イベントチラシ、3つ折りリーフレットを制作

岩手県でフリースクールを運営している認定NPO法人盛岡ユースセンターさんは、“遺贈寄付の発信に挑戦したい”とこのプロジェクトに参加。

●目的
遺贈寄付について発信したい。デザインできるスタッフの属人化を緩和したい。

●予定していた制作物
通常寄付チラシと遺贈寄付チラシの制作

●制作過程での個別相談会の様子
https://kifufu.net/news/2023/11/03/1277/

まだ団体内に遺贈寄付に詳しいスタッフがいない段階で、自団体だけで遺贈寄付を訴求するのはハードルが高いため、地域の複数の認定NPO法人と共同で遺贈寄付セミナーを企画されました。
このセミナーチラシは、タイミングよくジョインしていた企業プロボノの方にお願いされたそうで、「Canvaを使ってみませんか」と案内したところ、その方もすぐに習得して制作してくださったそうです。その方に「地図の案内はどうしましょう?」と聞かれた時も、講師の林田が用意していた「Canvaで地図を作ってチラシに配置する方法」を紹介してさくっと乗り越えたとのこと。なんというスムーズさ…!

プログラムの期間中、遺贈寄付募集をご案内する3つ折りリーフレットも制作されたそう。自団体の他の広報物との違い・役割を意識しながら情報量をぐっと絞り、お問い合わせに誘導するチラシが完成しました。「他の団体さんの事例を参考資料としてたくさん送っていただいて、すごく勉強になりました」とのコメントをいただきましたよ。

こちらは先月送付開始したばかりということもあり、まだ遺贈寄付の問い合わせはないとのことですが、セミナーに新聞・テレビの取材に入ってもらえたことが大きかったこと、また「プロボノやフリースクールの生徒さんにもCanvaを使ってもらえるようになったことがよかった」とお話いただきました。

●プログラムを受けてCanvaで制作したもの
イベント告知チラシ、3つ折リーフレット、その他チラシ等

●成果
マスコミからの取材依頼があった。フリースクールの生徒さんもCanvaを使えるようになった

また、盛岡ユースセンターさんには今回の成果報告だけでなく、遺贈寄付に取り組むNPOにとってお得な助成情報のシェアをたくさんいただき、他の参加者の方からも「業界全体を引っ張っていく取り組みですね!」と驚きと感謝の反応がありました。

投票の結果…!最優秀事例賞は…!

そしてドキドキの投票タイム。各団体同士で投票を行い、最優秀事例賞はしぶたねさん、PHD協会さんに決定しました!
3団体がそれぞれの制作物に取り組み、新たな展開が見えてきた半年間だったので、皆さん全員に努力賞を差し上げたい気持ちでいっぱいでしたが、当初の規定どおり、最優秀事例賞の副賞である30,000円は、この2団体でシェアされます。

参加者からの声:「一緒に取り組んでいることが励みになった」

「みんなで最後まで来れたことがうれしかったです。つくったものをプレゼンする機会はなかなかないので、他の団体さんのお話のされ方、資料の作り方も勉強になりました。CanvaでPowerPointも作ってみよう、あと結果発表のやつ、オンラインで子どもたちと遊ぶときに使えないかな、とわくわくしています。根幹のところを支えていただける内容でした。」

「今回、3団体とも挑戦していたことが少しずつ違っていたので、本当に勉強になりました!
他の2団体とも自分がしたことない領域に取り組んでおられたので、なるほど~と感激しながら発表を聞いていました。Canvaを好きになれたことも参加して良かったことですが、何より、他団体さんと交流を深めることが出来たことが一番良かったです!」

「プログラム全体を通して、他の団体と一緒に取り組んでいるんだなと感じました。伝えたい人に届けるために、かゆいところに届く感じでわからないところを教えていただける稀有なプログラムです。三つ折りチラシはまさに、林田さんのおかげ。やってよかった。今後も続いてほしいなと思いました。宣伝します!」

など、本当にうれしい声をたくさんいただくことができました。

▲みんなで「CANVA」を表現しました

各団体のみなさま、本当にお疲れさまでした&ありがとうございました。
今後も、各団体の想いが一人でも多くの方に広がることを願っております!

キフフDIYプログラム 第2期 開催決定!

寄付を集めたい団体の応援プログラム:「キフフDIYプログラム」は第2期も開催決定。正職員だけでなく、ボランティアさんやプロボノさんも一緒に受講いただけるプログラムです。

詳しくは→https://gahaha.my.canva.site/diyp2