お知らせ
対面で話す時の話題や順番を意識してレイアウトすると◎/ユースコミュニティー個別相談会レポート「第2期 キフフDIYプログラム」
キフフでは「志あるお金を、すみずみに」をスローガンに、NPO団体がデザインツールCanvaを使いこなすための「キフフDIYプログラム」を実施しています。
第2期 キフフDIYプログラムについて詳しくはこちら↓
https://gahaha.my.canva.site/diyp2(このプログラムページもCanvaでつくりました)
Canvaを使った寄付チラシの制作スキルを身につける、NPOのためのレクチャー&実践の機会「キフフDIYプログラム」第2期では、2回の基礎レクチャーを終えました。今回は個別相談会として、東京都大田区で子どもの学習支援と居場所づくりに取り組んでおられる特定非営利活動法人「ユースコミュニティー」の代表・濱住さんと、大学生インターンお二人の疑問にお答えしましたよ。
ユースコミュニティーさんが今回の「キフフDIYプログラム」で制作したいものは「小学生の居場所づくり」に必要な寄付チラシと、設立10周年記念の寄付チラシの2点です。いずれも、Canvaをほとんど使ったことがない大学生インターンさんの初挑戦です!
目次
「小学生の居場所づくり」寄付チラシ途中経過
というわけで、さっそく1つめの寄付募集チラシ(制作中)を拝見。前回のレクチャーからそれほど日が経っていないのにある程度形になってきていて、大学生インターンさんの頑張りが伝わってきました。
では、この個別相談会でのフィードバックのうち、他団体にも参考になりそうなことをご紹介していきたいと思います。
▼企画について
「団子は串刺し」にしよう:寄付のお願いをする材料を洗い出し、話す順を整理する
口頭で寄付をお願いする際は、「相手の関心のありそうなことを切り口に、説得力のある材料で、順番にお話ししていく」ものだと思いますが、いざ紙の制作物に落とし込もうとすると「あの情報も載せられそう、この情報もよいかも」と迷ってしまうことも多いと思います。
現状の案では、表面では「居場所」を作るというキャッチコピーながら、裏面は「学力格差」についての情報+社会人ボランティアさんにとってやりがいがあるという感想+寄付のお願いになっているため、「一つひとつのお団子(情報)はよいけれど、“串”が通っていない」というチグハグな印象を持ってしまいそうです。
串に刺していくのは「居場所」なのか「学習支援」なのか、「ボランティアのやりがい」なのかを決めて、それに合う情報は何かを検討して掲載していくとよいと思います。
▼レイアウト・色について
Q:「どんな色を使ったらいいのか迷ってしまいました…」
ユースコミュニティーさんは、団体のサイトをいい感じに作られていますので、サイトの中で使われている色をベースにすると、団体としての統一感を持たせられるかもしれませんね。
たとえばサイトにある上記のイラストにあしらわれている色をスポイトで抽出してデザインに配置するか、Canvaの「ブランド」メニューの中にカラーパレットとして登録しておくと、デザインの際に候補色として使いやすくなります。
Q:裏面で字が多くなってしまって、「読みづらくないかな…」と心配です
現状の裏面では、黒板イラストの素材に重ねる形で現状の課題についてテキストで説明をしていますが、データを用いるのであれば、グラフを用いると文字量を減らせるかもしれません。また、裏面は「イラスト(写真)+テキスト」の塊が複数あり、それらが入り組んでいるので、説得する順番を 左上→右上→中央のようにするなどして、塊同士を入り組まないようにレイアウトするのも一つの手かなと思います。
あとは、現状は表面・裏面ともに、テキストやロゴ、写真などの要素が左右のふちにギリギリまであるので、印刷・裁断の際に切れてしまう恐れがあります。左右に少し余白を持たせるために、ガイドを表示して要素をレイアウトしていくとよいと思います。
団体設立10周年記念寄付チラシ途中経過
続いて、団体設立10周年記念寄付チラシ(制作中)も拝見しました。10周年のお祝いムードがよく伝わってきますね!
こちらの寄付チラシについても、以下に今回のフィードバックの一部をご紹介します。
▼企画について
単に「10周年」ではなく10年の実績や「これからなにをしたいか」を伝えられると◎
先ほどの寄付チラシと共通するのですが、こちらのチラシも、寄付をお願いする際の材料をもう少し“串”を通してもよいのではと思いました。「みなさんのおかげでこんなことができました」という実績が、読者に信頼いただく根拠になると思うので、例えば10年の間に〇回の学習支援をしてきた、とか〇人を支援してきたなど、「おっ、すごい」と思えるような数字で実績を報告しつつ、次の10年で何をしたいからこれだけの寄付が必要です、とお伝えするのもいいかもしれません。
これまでのキフフのデザイン事例で、周年をきっかけに作ったチラシがいくつかあるので、事例も参考にしてみてくださいね。
https://kifufu.net/case/key_tag/%e5%91%a8%e5%b9%b4/
※サイズは違いますが、過去の寄付のお陰でこんなことができました、という報告をされている事例も紹介しますね。
参考:「NPO法人あおぞら」タンザニア新病院建設のための寄付募集リーフレット
https://gahaha.co.jp/works/a20190173/
▼フォントや装飾について
Q:字が多くて読みづらいかもという不安があります。
字ばっかりだと圧迫感があるので、説得力を増すための写真や図がある場合は積極的に入れるとよいと思います。そのうえで、本文のフォントはかわいい系・装飾系よりも、読みやすいUDフォントなどを使い、袋文字は避けてみると、読みづらさが緩和するかもしれませんね。また、手に取ってくださいそうな方の年齢が高めの場合は、大きめ(14pt前後)にしてもいいかもしれません。
参加者からの声「その場で実際修正&提案をいただけたのが、有益だった!」
相談会の後のアンケートでは、「言葉だけのアドバイスに留まらず、その場で実際修正&提案をいただいたのが、有益だと思いました」「自分のデザインの形を残しつつ、アドバイスをいただけたことが良かったです。今回はチラシでしたが、リーフレットやその他のものも作成してみたいと思いました!」「寄付を募るにおいて、どうすればもっと見やすくなるか、また、何を伝えることが大切なのか、直すべきところを伺えてよかったです」などのポジティブなお声をいただきました。
大学生インターンさんの初挑戦ということで、完成までに頭を悩ませてしまうことがたくさんあるかもしれませんが、とにかく手を動かして、フィードバックを受けるのが早道だと思います。プログラム期間中はいつでも・何回でも相談に乗りますので、がんばってくださいね!
Canvaの無料講座をYouTubeで公開中!
「第2期 キフフDIYプログラム」に間に合わなかった団体さん、条件に当てはまらなかった団体さんも、ご安心ください!
Canvaの無料講座をYouTubeで公開しています。
https://www.youtube.com/@design4npo/streams
「もっと自分たちの制作物に特化した講義を受けたい!」という場合は、団体ごとなどでのキフフDIYプログラムのご提供も可能ですのでお問い合わせください。
小規模、中規模の団体でもデザインの力で 大規模団体に負けないくらいの寄付や想いを集められたらとの想いでこうしたプログラムや無料講座を展開していますが、「この広報物はプロの力を借りたい…」という時は、お気軽にお問い合わせくださいね。
<お問い合わせ>
株式会社ガハハ キフフ担当:林田
https://kifufu.net/contact/