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寄付チラシの基礎知識

2025.1.08

WEBとチラシ、両方のメリット・デメリットを知って寄付募集の効果を最大化しよう


寄付の呼びかけ、何を使いますか?

みなさまの団体では、どのような方法で寄付を募集していますか?
SNSやメールで告知して、決済ページから寄付をしていただく、というふうに、寄付募集がWEB上で完結しているという団体も多いかもしれません。

しかし、アナログに思えるチラシにもWEBにはないメリットがありますので、
双方のメリット・デメリットや使い分けについてご説明したいと思います。

WEBを使った寄付募集のメリット

WEB上での寄付募集には、このようなメリットがありますよね。

・双方向性があり、拡散力がある
団体側からの発信だけでなくユーザー側も情報をシェアしていけるので、団体と直接つながりのない人にも情報が拡がっていきやすいです。

・情報をリアルタイムに更新できる
情報の追加や変更が簡単にでき、ファンディングの状況やプロジェクトの内容など、常に最新の情報を発信することができます。

・コストをかけずに始められる
XやnoteなどのSNSを使えばだれでも簡単に情報が発信できます。決済システムも決済手数料のみでシステム利用料がかからないものもあり、スタートのハードルが低いです。

WEBを使った寄付募集の弱点

簡単に始められて、拡散力が高いWEBでの寄付募集。
一方でこんな弱点もあります。

・情報がどんどん埋もれてしまう
WEB上の投稿や記事は、日々新しいものが次々に更新されていきます。目に留まったとしても、その場でアクションしなかったものはすぐに忘れられてしまいます。

・WEBページ上の表現に制約がある
WEBページ(特にSNSや寄付プラットフォームのページ)にはある程度決まったフォーマットがあります。そのため、団体や活動を表すために「こんな表現にしたい!」と思っても難しいことがあります。

・WEBでの情報入力や決済に抵抗がある人が一定数いる
特に高齢者の方など、WEB上で個人情報を入力したりクレジットカードで決済したりすることに抵抗のある方もまだまだおられます。

チラシを使った寄付募集のメリット

そうしたWEBの弱点、実はチラシの得意分野なんです。
いまどきチラシ?と思われるかもしれませんが、WEBにはないメリットがあります。

・情報が埋もれにくく、見返しやすい
実際にチラシという「モノ」があることで、受け取ってすぐに寄付行動につながらなくてもあとから見返しやすく、思い出してもらえるというメリットがあります。

・自由な表現ができる
デザインやフォーマットの制限がなく、プラットフォームのWEBページ上では難しい、パッと目を引く印象的な表現ができます。

・安心な支払い方法
振込書付寄付チラシなら、WEBでの手続きや決済に抵抗のある方でも生活に身近な郵便局で支払いができて安心。
作成に承認が必要なので団体としての信用度もアップします。

そうは言っても、WEBでの広報に比べてチラシは印刷・郵送などのコストがかかることがネックですよね。でも、「コストをかけること」そのものにもメリットがあるんです。

マーケティングの考え方で「返報性の法則」というものがあります。

これは、相手から何かを受け取ったときに「こちらも同じようにお返しをしないと」という気持ちになる心理効果のことです。
たとえばスーパーで試食をもらったら、「試食をしたから何か買って帰ろうかな」という気持ちになりますよね。

その法則を寄付のお願いに当てはめてみると、メールやSNSで寄付のお願いの投稿がシェアされても「何かしてもらった」という気持ちは抱きにくいですが、
チラシが自分宛てに送られてくると「わざわざチラシを送ってくれたんだから寄付しようかな」という思いにつながりやすいのです。

おすすめの使い分け方

ここまでWEBとチラシを使った寄付募集の特徴をそれぞれご説明しました。
双方をうまく使い分けて、寄付募集の効果を最大化しましょう!

使い分け方は支援者層によってさまざまにあると思いますが、
たとえばこんなふうに使い分けるのがおすすめです。

既存支援者への寄付のお願いはチラシを郵送、
不特定多数への発信はWEBをメインに

既存の支援者=寄付してくれる可能性の高い方には、コストをかけて丁寧に。
既存支援者の方へのシーズンごとの寄付のお願いなどは、Eメールではなく郵送がおすすめです。

逆に、クラウドファンディングなどで既存支援者以外に情報を発信する場合には、
反応率が読めないので、いきなりコストをかけた方法からスタートせず、
WEBでの発信など、ローコストな方法からスタートするのがおすすめです。

まとめ

WEBとチラシ、両方のメリットデメリットがあります。どちらか一方に決めてしまうのでなく、支援者層やプロジェクトによってうまく使い分けたり、組み合わせて使うことによって、寄付募集の効果を最大化していきましょう!