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お知らせ

2024.11.26

誰に、どんな状況、目的で? “企画”を固めてからデザインに入ると◎/WAFCA個別相談会レポート「第2期 キフフDIYプログラム」


キフフでは「志あるお金を、すみずみに」をスローガンに、NPO団体がデザインツールCanvaを使いこなすための「キフフDIYプログラム」を実施しています。

第2期 キフフDIYプログラムについて詳しくはこちら↓
https://gahaha.my.canva.site/diyp2(このプログラムページもCanvaでつくりました)

Canvaを使った寄付チラシの制作スキルを身につける、NPOのためのレクチャー&実践の機会「キフフDIYプログラム」第2期では、2回の基礎レクチャーを終えました。今回は、障害のあるアジアの子どもたちの可能性を支援する団体アジア車いす交流センターさん(以下『WAFCA(ワフカ)』さん)の個別相談会の抜粋レポートです。窓口の北村さんほか、4名のスタッフの方が参加されました。

WAFCAさんが今回の「キフフDIYプログラム」で制作したいものは「会員募集チラシ」「寄付チラシ」「団体紹介リーフレット」です。複数のスタッフがそれぞれ手を動かし、できたデザインの“いいとこどり”をしていくという珍しいアプローチをとっていくとのことで、どんなできあがりになるか楽しみですね。

さて、WAFCAさんからいただいたご質問・ご相談のうち、フォントや色の選び方については、ユースコミュニティさんの個別相談の時にご案内した内容としてこちらのレポートをご覧いただくとして、それ以外のご質問について、他の団体さんの参考にもなりそうなことを以下にまとめたいと思います。

▼企画について

Q:SNSを4つ運用しているのですが、団体のリーフレットではすべてのQRコードを載せるべきでしょうか?

WAFCAでは、Facebook、X(Twitter)、Instagram、YouTubeをやっています。団体紹介リーフレットを作る時には、すべてのQRコードを載せるべきでしょうか? 4つとも載せるとけっこうかさばるのではないかと迷っています。

A:どんな制作物もそうですが、「どんな人に渡すのか」「どんな状況で渡すのか」「どうなってほしいのか」をデザインに入る前に考えるとよいと思います。それにより、掲載すべき情報が変わってくるからです。

「どんな人に渡すのか」…スマホを使う習慣のない方々がご覧になる想定であれば、QRコードを使う可能性は低いため、複数のQRコードを並べるよりも、ひとつのQRコードにまとめるか、QRコードそのものをなくしてしまってもいいかもしれません。
「どんな状況で渡すのか」…会報に同封する・イベントで他の資料と一緒にお渡しするなどであれば、他と重複する情報はカットまたは最小限にしてもいいかもしれません。

「どうなってほしいのか」…「その制作物を読んだあと、各SNSをフォローしてほしい」という目的であれば、すべてのQRコードを掲載してもよいと思います。そうではなく、「寄付してほしい」とか「会員になってほしい」という場合には、寄付をいただくこと・会員になっていただくことによってどんな社会的インパクトを起こせるのかという説明を優先したほうがいいかもしれません。

デザインに入る前に、それぞれの制作物について「どんな人に渡すのか」「どんな状況で渡すのか」「どうなってほしいのか」を団体内で話し合い、情報の優先順位付けについて目線合わせするとよいと思います。

※そのうえで、「複数のSNSのQRコードは、ひとつにまとめよう」という結論になった場合には、団体サイトにSNS一覧のページを作って、そのページのURLを案内するとよいでしょう。URLをおしゃれにまとめるlinktree(リンクツリー)などのサービスもありますが、運用するSNSが増減したときに変更する箇所を1か所に集約しておくと運用上漏れが少ないからです。

Q:会員申し込みをしてくれた方への特典を、表で目立たせるべきか、裏面のプッシュに使うべきか、どちらがいいでしょう?

イベントなどで使う会員募集チラシにトートバッグの画像を載せるつもりなのですが、表でアピールするべきか、裏にあしらうべきか迷っています。

A:対面で会員募集の説明をするシーンを思い浮かべてみましょう。最初に「トートバッグもらえますよ!」と誘いかけるなら表面に置くとよいと思いますが、まず活動紹介をしてから、トートバッグの話は最後にしている…という順番なら、最後の一押しとして、入会申込書の近くがいいかもしれませんね。対面の説明をしたことのある担当者同士で、何を伝えるとどんな反応をいただくのか、相手の方からはどんな質問をよくいただくのか、などを共有して決めてもよいと思います。

▼レイアウトや画像の編集、Canvaの操作について

Q:画像とキャッチコピーの配置について悩んでいます。

チラシの表面で大きくあしらいたい写真についてですが、上部にキャッチコピーを入れると、文字が人の顔に被ってしまいます。顔に文字が被らないようにするために、どんな工夫がありますか?

A:写真に写っている人の顔とキャッチコピーの文字は、できるだけ重ならないほうがよいでしょうね。まずは別に使えそうな素材がないかを検討していただくのがよいと思います。「素材がこれしかない」という場合は、もし写真の中で「見えなくなっていい部分」があるならば、Canvaの「マジック消しゴム」を使って、人物や対象物を消し、その部分に文字を入れる方法があります。

消し込める部分がなさそう‥というときは、写真の上下左右などに余白を作るため「マジック拡張」を使う方法や、「マジック切り抜き」で対象者を切り出して、別の背景に合成するという方法もあるかもしれませんね。

Q:Canvaで画像のフチ(写真の輪郭)をぼかす方法はありますか?

A:画像のフチ(写真の輪郭)をぼかすのは、Microsoft PowerPointでよく見るエフェクトですが、残念ながら現状のCanvaの機能ではできません。ぼんやりした印象を与えてしまうこともあり、プロのデザイナーは写真のフチをぼかすエフェクトを使うことはあまりないと思います…。

Q:申し込み用紙部分を作っているのですが、かなり縦幅が長くなってしまいます…。

A:Canvaの「表」の機能を使うと、思ったより縦長にしかならないため、入力欄ごとに枠と線を組み合わせる形がおすすめです。

それでは、次回の共有会までのブラッシュアップを楽しみにしています!

Canvaの無料講座をYouTubeで公開中!

「第2期 キフフDIYプログラム」に間に合わなかった団体さん、条件に当てはまらなかった団体さんも、ご安心ください!
Canvaの無料講座をYouTubeで公開しています。
https://www.youtube.com/@design4npo/streams

「もっと自分たちの制作物に特化した講義を受けたい!」という場合は、団体ごとなどでのキフフDIYプログラムのご提供も可能ですのでお問い合わせください。

Canvaの無料講座サムネイル一覧

小規模、中規模の団体でもデザインの力で 大規模団体に負けないくらいの寄付や想いを集められたらとの想いでこうしたプログラムや無料講座を展開していますが、「この広報物はプロの力を借りたい…」という時は、お気軽にお問い合わせくださいね。

<お問い合わせ>
株式会社ガハハ キフフ担当:林田
https://kifufu.net/contact/